小さい頃、家にあった「はじめてのキャンプ」という絵本が大好きでいつかキャンプにいきたいと思っていた。が、ついぞキャンプをしたことがなかった。
川べりでバーベキューをしたり山の中のロッジに泊まったり釣りをしたりとわりと外で遊ぶ体験をさせてもらうことは多かったようにおもう。しかしいわゆるあの布地のキャンプで寝泊まりする体験をすることはなかった。まぁそこまでキャンプをしなくても特に人生をおくるうえでなんら問題はないのだが、自分はどうにもキャンプに憧れがあった。この本のなかに出てくるキャンプのためにつくられた道具たちをもって山のなか、星のしたでねむるという体験をしてみたかった。
が、社会に出て知ったことはキャンプというのはそれなりに大変であるということだ。いつものように1人でふらりとでかけたら大惨事は免れないだろう。
そんな想いをかかえていたある日、年に数回キャンプに行っているというベテランと知り合いなんとキャンプにご一緒させていただけることになった。
キャンプ場「清里丘の公園・オートキャンプ場」
4月中旬、まだ肌寒さ残るなかキャンプ場として目指したのは山梨県清里にある清里丘の公園・オートキャンプ場。
キャンプのほか、バーベキュー場、テニスコートなどがあり、管理室付近はWi-Fiまで設置されている。また近くに温泉施設があるため、この時期にも関わらず家族連れなどそれなりの人がキャンプに訪れていた。
今回自分たちは子供も含めて10数人のグループで、キャンプ場のレンタルスペースを5サイト分予約した。近場の山に登るグループ、現地のおいしいお店に寄っていくグループなどで各車にわかれ現地集合した。
自分が乗せてもらった車はキャンプ場近くにあるグラタン専門店「アミ」で昼食を。
そこでは近くの牧場でとれたおいしい牛乳をつかったグラタンが楽しめた。
キャンプでお役立ちの道具たち
現地に着いたらまずは寝床作りということで、各々がもってきたキャンプの設置をする。不慣れながら周りのひとのキャンプの組み立てを取扱説明書を見ながらなんとか手伝った。
さらにベテラン勢が大きなキャンプを張っているあいだに、椅子や机、ベッドを預かり、試行錯誤で組み立てていく。ここで出てくるアイテムたちに結果ものすごく助けられた。
折りたたみベッド
キャンプでベッドというとなんだか不思議なきもちもあるが、これの上で寝袋につつまれた快適さはすばらしかった。今回の個人的ナンバーワンお役立ちアイテムだ。
寝袋は現地でレンタルしたがこのベッドがなければきっと腰も背中も痛くなっていたにちがいない。ただし時期的にはめちゃくちゃ夜寒かったので、あったかい寝袋か毛布をもっと持っていくべきだったなと勉強になった。
キャンプごはん
キャンプでのご飯といえばカレーかバーベキューくらいなものだとおもっていた。
しかしそれはまったくもってキャンプ初心者の発想でしかなかったことをここで思い知らされた。
炭に火をつけるのくらいならできるよ!といいはりたいところだったが、ベテランは炭の扱いがちがう。炭を山のようにつみあげその下に燃料をおき火をつけ、いっきに炭に火をいれる。使えるようになった炭は料理に次々使われていく。効率がよすぎる......。さらにやはり炭は備長炭がいいらしい。なんでも火のもちがちがうのと料理がおいしくなるんだとか。
そして現地で借りた火おこし台とダッヂオーブンを広げ、さらに前日までに仕入れて下準備された料理の数々がそこに並んだ。
夜は焚き火をかこんでホットワインをのみながらあまった料理をつまみつつ星を眺める......もしかするとへたや宿に泊まるよりいい体験させてもらったのではなかろうか。ちまたでは流行りのグランピングというものがあるらしいが、普通のキャンプのくくりでここまで手のこんだキャンプができるとは経験値というものはおそろしい。
さすがにこんなものすごいキャンプを1人で再現するにはまだまだレベルが足りなさそうなので、まずは1人でBBQするくらいからはじめてみようかな......。