ペルーにある空中都市、マチュピチュに念願叶っていくことができた。
成田空港からニューヨークトランジットをしてペルーに入国。
首都リマからクスコ空港に国内線で飛び、クスコから列車に乗ってマチュピチュのある山の麓のマチュピチュ村に向かった。
トランジットや列車の待ち時間も含めるが、マチュピチュ村に着いたのは日本出発からおよそ36時間後。いやぁ長かった。でも、その価値は充分にあった。
オリャンタイタンボ駅からインカレールに乗りマチュピチュ駅へ
長い長いフライトと長蛇の列のイミグレを終えてやっとペルーに入国すると、広がっていたのは青空とさわやかな気温。23度。は〜快適。
そこから国内線フライトでクスコ空港に1時間半ほどかけて到着。首都リマより少し肌寒い。それもそのはず、クスコは標高約3400mだ。マチュピチュより標高が高い。
空港から車で1時間半かけて、ペルーレイルやインカレイルなどの鉄道が走るオリャンタイタンボ駅に向かった。地球上で2番目に標高の高い場所を走る列車の通る駅だ。あと名前がややこしくて名称見ても全く読めない。あと名前を何度聞いてもよく間違える。
乗る予定の列車が2時間ほどこないため、待合室でココアを飲んだりWi-Fiを繋いだりとだらだら過ごす。駅の周辺はお土産もの屋さんとレストランがあるくらいで特に見所がないのだ。標高の高さに慣れておくためにものんびりしておくことをおすすめしたい。お手洗いに行ったり、高山病予防のために水分確保などできることをしておいた。
事前に購入しておいたチケットを見せて待合室でチェックイン後、乗る時間間近になったら駅のホームに向かって乗る列車を探す。ただものすごくどれかわかりづらいので駅員さんに確認した方が安全だ。観光客が多いせいか駅員の人数も多く、みんな親切に教えてくれる。
今回乗ったのはインカレイル。列車内はきれいな作りで4人が向かい合うような席の作りになっていた。車内販売もあり、小腹が空いたら軽食やドリンクを買うこともできる。
マチュピチュ駅まではおよそ2時間の旅。
途中までは景色を見て楽しんでいたものの、疲れもあってしばらくしたら寝落ちしてしまい気づいたら目的地にたどり着いた。
夜ご飯はアルパカ肉とワイン
マチュピチュ村はとても小さく、半日あれば街をまわりきってしまえるくらいだ。
駅から徒歩で宿に向かう途中、街の様子を見るとどこかしら日本の温泉街に似ているようにみえた。なんでもマチュピチュ村の最初の村長が日本人だったらしい。村を作るときに温泉街を参考に作られたとかで、なんとなく馴染みのある雰囲気になっているんだそうだ。
移動で疲れ果ててはいたものの、せっかくなので夜ご飯を食べたいと夜の街にでかけた。ネットで調べてよさげなお店に入り、目当てのアルパカのステーキを注文。
ワインと前菜をつまみながらゆっくりと待つ。
出てきた料理はもう見るからにおいしそうだ。言われなければアルパカとわからないだろう。
食べた味は牛に近いかな?というところ。若干の野性味も感じられる。普通にうまい肉だった。あとやっぱり南米のワインおいしー。
いざマチュピチュへ。午前中は雲がいい仕事をする
翌朝8時半頃に村から出ているバスに乗り込み、いざマチュピチュへ。
いろは坂のようなぐねぐねした山道をどんどん登っていくと、いっきにさっきまで見上げていた山を見下ろすような高さにまでなった。高所恐怖症の人は気をつけてほしい。
マチュピチュは午前と午後とで入れ替え制で、今回自分は午前と午後の分どちらも購入した。午前中は一通り説明を聞きながら見て回り、午後は自分の好きなところをゆっくり見ようという腹づもりである。
入場ゲート近くには、バス乗り場、切符売り場、カフェ、ホテル(レストラン併設)、有料トイレ(2ソル)があった。内部にはトイレがないので、入場前にここで必ず行っておきたい。聞いたところによると以前よりトイレは値上がりしたらしい。
入場して見えてくる山々の景色も楽しみつつ、その先に見える建物にそわそわする。あちこちに階段があり、登ったり降りたりを繰り返すが標高2800mのため無理は禁物だ。じわじわと登った先に見えてきたのは、テレビなんかでは何度も見たことがあったあのマチュピチュの光景だった。
午前中は雲が多く、マチュピチュ全体を覆い隠してしまうようなタイミングもあった。しかしその雲のおかげでとても雰囲気のある様子を楽しむことができたのは写真の通りである。
午後は晴天。ご飯を食べるラマたちと共に
午前の部は12時に終わり、午後の部開始は13時。
その間にゲート近くのカフェで腹ごしらえ。空気のいいところでもぐもぐと食べるサンドウィッチはまた格別だった。
程よく休憩できたところで、さっそく第2ターンに突入。さっきと同じルートなので勝手しったるとばかりに、目当ての場所を探しにどんどん進む。
午後の方が人が少なく、のんびり見るのはちょうどよかった。また思い切り天気に恵まれて写真映えもいい。雷雨予報だったのが嘘のようだ。
天気がいいせいかラマたちがマチュピチュのあちらこちらを活動的に草を食べに活動していた。人が通る道だけではなく急な斜面も強靭な足でぴょんぴょんと移動していく。
個数管理はされているようだが飼育されているわけではないそうで、マチュピチュ以外のもっと遠くの森にも行ってしまうこともありマチュピチュでこんなにのんびり見られるかどうかはタイミング次第ということだ。今回はラッキーなことにうとうとしているラマとマチュピチュをおさめることに成功した。
マチュピチュにはその他にも野生の生き物が多くいたが、コンドル岩のところでまるで獲物として狙われているかのような絶好のポジションにチンチラが鎮座していたのには笑ってしまった。
山を降りる帰りのバスの中で
1日思い切りマチュピチュを満喫でき大満足でバスに乗り込みうとうとしていたところ、グッバイグッバイと子供の声が聞こえた。
あーなんかそういうサービスあるのかな......と気にしないでいたら、また次のまかり角で同じ声で聞こえたが人の姿は見えない......え、幻聴???
怖いことにその後も曲がり角にくる度に同じ声が聞こえる。
よくよく聞くとどうやら録音の音声がバスが通るたびに自動で鳴るようになってたようだ。
昔マチュピチュに行った人に聞くと、実際に現地の子供が斜面を駆け下りて声をかけるなんてこともやってたらしい。現地っ子すごいなぁ。
帰りがけに虹を見ることもできた。
素晴らしい景色と生き物を1日かけてじっくりと堪能して、グッバイがだんだん遠のくバスのなかうたた寝しながらマチュピチュを後にした。