秋は正直なんでもおいしい季節だとおもうが、その中でもとりわけきのこを堪能するにはいい時期だ。
そんなある日、新宿御苑においしいきのこ鍋を出してくれる北海亭という店があるというので友人たちと食べにでかけてきた。
ビルの隙間にある地下に降りる階段を進むと北海亭の入り口にたどり着く。店内はそこまで広くなく、その日も予約で埋まっていたようだった。
きのこ鍋はコース料理のみということで、次々と料理が運ばれてきた。
まず出てきたのはお通し、旬の野菜を特製味噌で。
野菜そのものがおいしいのはもちろんだが、この味噌がめっちゃうまい。ご飯、ご飯をください......!様々な薬味が混ぜられたこの味噌をご飯にのっけて食べられたらしあわせだろうなぁ。
もっちりぷるぷるとした胡麻豆腐。ん〜〜〜このもちもち感〜〜〜〜〜〜〜〜〜
いわしの押し寿司。見た目がオサレな感じでよいですね、これを一口ね、パクッとね。あ〜......日本酒ほしいやつだよこれ.....。日本酒とあわせてうまい、うまいよ。
フライドポテト、居酒屋ではもはや定番だけど秋ならではのさつまいもなのがね、またいいね。素揚げでさっぱりホクホク、軽くふられた塩加減もちょうどいい。はぁ、おいしい。
そしてきましたハタハター!!!こんなところで会えるとはー!愛してるよー!
はぁ、おいしい。お酒もおいしい。ずっと食べてたい。
合間にゆで落花生をかじりつつね。小さい頃はあんまりゆで落花生おいしく感じなかったんだけど、このやさしい味、熱燗と最高にあうでは?自分も成長したってことだねぇ、うんうん。
どどんと運ばれてきたのは北海亭名物・アジフライ。なんでもここの店、季節により夜のメインメニューは異なるそうだが昼は年中アジフライを出しているようで、そのアジフライがなんともうまくて有名だそうだ。ふむ、どれどれじゃあ食べてやろうじゃないですかと、箸でもちあげソースにつけてパクリ。
サクッふわぁ
ーーーー!!!
う、うま......!?!?
うまいぞこのアジフライ......どういうことだ、こいつただのアジフライじゃねぇ......うまさの秘密はよくわからんけどうまくて有名なのもよくわかる......。
とまぁ出てきた品々のどれもこれもを楽しんでいるところに「今日のきのこを持ってきました」と店員のおねえさん。
え、これ全部!?なんか見たことがないのがいっぱいある......
- 網茸
- 足付滑子
- 裏紅布袋占地
- 大柏木茸
- 大占地
- 鬼樽茸
- 鹿下
- 木耳
- 銀茸
- 黄金茸
- 釈迦占地
- 正源寺
- 白舞茸
- 楡木茸
- 天然舞茸
- 油占地
- 朱鷺色平茸
- 畑占地
- ぶな針茸
- 箒茸
- 本占地
- 鱒茸
- 山伏茸
その日お品書きに書かれたきのこは全23種。これがまるっと鍋のなかにはいる。
すきとおったスープにきのこがいれられぐつぐつと煮えて、いいにおいがたちこめる。ああいいにおい。
全体的に煮えたところで、器によそう。こんなきのこづくしの器、初めてだ。
ちょっと濃いめのしょうゆベースのスープがきのこに少ししみこんで、またきのこの味がしっかりしていて、深い味わいになっている。おおおお、おいしい......きのこおいしいよ......。様々なきのこが入っていることで食感や味の違いも楽しめて、きのこだけでも全然あきることがない。残念なのは自分がどのきのこを食べたかがわかる観察眼がないことだろう。とりあえず全部うまい。
そんな鍋の締めはやっぱりやっぱりやっぱり、卵とじ雑炊じゃなかろうか。
卵をかるくといてふぁさーっとまわしいれて、少し待てば、完璧なきのこ卵雑炊の完成だ。
スープがっ、このしょうゆできのこの出汁がでたスープがっ、卵とご飯でっ......!!!!!!
おいしくないわけないじゃないかといいたい。くー、まんぞくー。
この料理と飲み放題セットでコース1人、6,000円。料理の満足度がめちゃめちゃ高いので、これは秋に限らず何度も足を運びたくなってしまう。
きのこ鍋は秋限定で11月はもう終わってしまっているのだが、冬にはあんこう鍋、鴨とろろ鍋があるらしい。めちゃ食べたい。