1人旅でわりと困るのは「荷物を見張ってくれる人がいないこと」だったりする。
それを解消しつつ、気楽に台湾人気の観光地、九份と十分に行くことができるツアーがKKdayの「【専用車で行く!】九份&十分の滝と天燈上げ(日本語/英語ドライバー)」だ。今回、このオプショナルツアーを提供してもらい1人で思い切り楽しんできた。
KKdayから提供いただいたプラン
KKdayのサイトから、希望日と予約したい車、乗車時間、お迎え場所と降ろす場所などをフォームに入力して予約を申し込み。予約が確定すると、登録されたメール宛にバウチャーが送られてくる。
予約当日、運転手はどんな人だろうとそわそわしながらホテルで待っていると優しそうな雰囲気の女性が迎えにきてくれた。
運転手の方は現地の人だが旦那さんが日本人ということで日本語もペラペラ。色々な雑談をたのしくしながら台北市内から1時間ほどで十分に到着した。
台湾のナイアガラ・十分瀑布へ
このツアーは基本は客自身であちこち巡るようなもので、ずっとガイドさんがついてくれるわけではない。目当ての場所についたらマップを渡されて、見るポイントや観光スポットとあわせてルートを教えてもらう。最後に待ち合わせ時間と待ち合わせ場所を確認して、駐車場から出発。大きい荷物は置いていけるので必要なものだけで身軽に動けるのがありがたい。
マップにしたがって駐車場から道なりにあるいていると、木製の遊歩道につきあたる。そこからさらに奥へ奥へと進んで行くと、滝の鑑賞ルートの案内板を発見。
階段をそろそろと降りて行くと、なんとなく滝っぽい音が......期待が高まる。
そしてひらけた場所にでるとそこにはど迫力の滝・十分瀑布が!
この前日の夜、ものすごい豪雨だったのが幸いして水量が多く迫力申し分なし。見終わったあとに運転手さんに水量すごかったという話をしたら「実は水量すごくないとあんまり楽しくないから、雨ふってよかったね。一応台湾のナイアガラっていわれてるのよ」と教えてもらった。
滝の鑑賞スポットが全部で3つあり、最初の場所が1つ目、2つ目はちょっと斜めの角度から滝を楽しめる。
そして3つ目のスポットはさらに横がわから滝の全体図を見ることができた。
写真からもなんとなくわかってもらえるかもしれないが、どのスポットもけっこうな水しぶきがとんできてマイナスイオンどころの騒ぎではないくらい全身しっとりした。
全体的なスポットの位置はこんなかんじだ。
さらにルート通りに進んでいくと、今度は滝の上の方にでることができる。
そして下の方をみると......なんと虹がでていた!
こんなにきれいに虹を見られたのは初めてでものすごくうれしい。
これも水量とその日の天気によってでたりでなかったりするそうなのでタイミングがよかったみたいだ。
さらに進んでいったところにはつり橋が。ここまできたら待ち合わせ場所の車出やすいところまでいくので連絡してね、といわれていたので交換していたLINEで連絡。
無事に合流したあと、今度は車で5分程の場所にある十分駅あたりに向かった。
ノスタルジーな趣がある十分駅
十分駅からのびる線路を中心に盛り上がる商店街の名物は、なんといっても天燈(ランタン)飛ばしだろう。
なんでもここ十分は昔鉱山だったそうで、そこで働く男性陣の無事を祈り女性陣が天燈を飛ばし始めたのがきっかけで、今では観光としてさまざまな願掛けをしにくる人であふれている。自分もせっかくなので天燈に願いを色々かきまくり飛ばしてきた。
天燈ができるお店には、お土産にもなるキーホルダータイプの小さな天燈が売られていた。
十分では少し運転手さんがお店や近くのつり橋を案内してくれたり、写真を撮ってくれたりと至れり尽くせり。1人旅だと自分の写真がどうしても少なくなるので、こういう写真スポットで付き添ってもらえると思い出に残っていいなぁ。
その後、また待ち合わせ場所と時間を確認して少し自由行動に。
そして運転手さんおすすめだという地元グルメを食べにお店をさがすと......
駅のわりと近くで発見したこの屋台。なんだかすごい人が並んでいるが、ここがそのおすすめのお店のようだ。
屋台のまわりにものすごくいい匂いがしておなかがすく.......。はやくたべたい。
そしてしばらくしてやっと、手羽料理にありつく。
照り焼き風味に味がしっかりついたチキンと、その中に入ったハム玉子チャーハン......最高か。おいっしい〜な〜これおいしい。中身はハム玉子のほかにキムチ風味もあるようだ。
線路ぎわで猫と電車を眺めながら、もぐもぐと堪能。
待ち合わせ時間に合流して、今度は30分ほどかけて九份へと向かう。
物語のなかに紛れ込んでしまったかのような九份商店街
九份は山の斜面に面した海沿いの町で、昔から漁業がさかんなんだとか。
そんなこんなで九份の入り口に到着。九份の商店街はクレジットカードが使えないところがほとんどなので現金がないときは、入り口付近のコンビニでおろしていこう。
わかりづらい入り口からはいり、まず目指すは漁業の盛んな九份の名物。
お目当は魚のつみれ汁。地元の人もご飯としてかってく鉄板のお店で、ここも運転手さんにおすすめしてもらった。テイクアウトとイートイン両方できるようになっている。スープこぼしそうでこわいので自分はイートインで。
スープには4つのつみれがはいっていて、1つはシンプルなもの、もう1つは魚介がゴロゴロはいったかまぼこみたいなもの、そしてあと2つがかまぼこっぽい皮の中につみれがはいった魚介小籠包的なもの。これが中にスープ入っててあっつあつなので注意してほしい、ちなみに自分はおもいきしスープが飛び出た。スープが飛びでようがなんだろうが、これもまたおいしくってほっと一息つける。
日がおちてくると、赤い提灯とあわせてなんだか物語の中に入り込んでしまったかのような気分になる。
千と千尋にでてくるあの町に似ている、という噂もたしかにうなずける。
お土産屋さんをみたり、写真を撮ったり町をぐるぐるして最後に地元スイーツの花生捲冰淇淋(ピーナッツ巻きアイスクリーム)をいただく。
クレープみたいな皮のなかに、細かくくだかれたピーナッツともちっとしたアイスクリームが包んである。これがまたおいしいんだなぁ。
お好みでパクチーのトッピングもしてくれるので、甘すぎないかんじで食べたい人は試してみてほしい。運転手さん的にはパクチー入りが推しだそうだ。
そういえば千と千尋では、あの町のものを食べてしまった人間はブタになってしまう......なんてことがあったが、九份であえたのは足をほうりだしてすやすやと眠る犬たちだった。どこにいた犬もみんな同じ格好して寝ていたのは九份スタイルなんだろうか。
こうして大満足のなか、指定の場所まで送り届けてもらいツアーは終了。全6時間ほどの工程で、車のなかでちょいちょい寝てられたのでものすごく元気に楽しめた。電車の旅もいいけど、車の旅はこういうとこ気楽で最高だなと感じる。
1人でこういった車貸切ツアーを申し込むと割高になりがちだが、このツアーは1人でも1台の車手配は同料金なのはありがたい。家族旅行でのんびりしたいときにはさらにいいのではないだろうか。今度は家族といっしょにまた巡りにいってみたい。