Webのサービスやらサイトやらアプリやらのデザインを真似するということにおいて、本質的に一番問題なのは「それが本当にそのものに対して最適なのか」ってとこにある。
オリジナルのデザインは、そのものに対して一番ユーザーにとって使いやすい(もしくは運営する側にとって運用しやすい)つくりになっているけど、ただ見た目を真似ただけだと、まぁもちろん見た目はそれなりによくはなるにせよ、そのものが本当にユーザーにとって「使いやすく」なっているかどうかは別問題で、むしろ逆に真似したことで使いにくくなっちゃってる可能性もある。
例えばFacebookアプリのスライドメニューとか、あれはもともとFacebookがパソコンユーザーが多くて、パソコンからアプリに流れるユーザーが大半だからパソコンの使い勝手を想起しやすい形に落とし込んだのがアレであって、アレをそのまま流用したら、パッと見使いやすくはなるけど、それは思考の停止ともいえる。ぶっちゃけアレで導線が解決する場合ってたくさんあるし、本当にそれで根本的な要因が解決するのであれば、そのまま同じ見せ方をするのは全然いい。でも解決=正解とは限らない。
Webというのは基本的にツールであり芸術作品ではないというのが前提としての意見だけれど、制作している立場において陥りがちなのが「こういう機能よくあるからこれつけよう」というもの。
もちろん「よくある」ものはユーザーになじみがあるので受け入れられやすくはあるが、少なくとも「よくある」からという理由だけで機能を付けるのは設計が甘いし、付ければいいってものじゃない。
全体通して何がいいたいかっていうと、使えるものはどんどん使うべきだけど、使いどころを誤って、もっといいゴールがあるのを見逃さないようにしようっていうこと。